ここ数年、御母衣ダムに通っている。
理由はサクラマスが釣りたいからだ。
初めて行った時はポイントや釣り方など全く分からずウグイ1匹という釣果に終わったものの、ここ最近は自分の中である程度このダムの性格が分かってきた。なのでここで共有させてもらおうと思う。
これから御母衣ダムへ行く方の参考になれば。
ポイントはどこが良いのか?
海釣り的考えで行くと、釣りは1にも2にもポイントだけれど、御母衣ダムではあまりその考えは通用しないように思う。勿論ある程度良いポイントというのはあり、自分の中でも有望ポイントというのは確かに持っているのだけれど、それ以上に『回遊による運』の要素が強い釣りだと思う。
しかしそれでもやっぱり外せない場所は『バックウォーター』、つまり庄川が流れ込んでいる部分。
変化の少ないダムで唯一変化や流れのあるポイントで、僕が初めてサクラマスを釣ったのもこのバックウォーターの場所。
「じゃあもうここだけでいいじゃん!」となりそうだけれど、残念なことにそうはならない。
というのも御母衣ダムは季節によって、貯水量が変化するからである。
御母衣ダムは冬の間、貯水量が一番少なくなり、3月4月と日を追うごとに徐々に水かさが増してくる。サクラマスの時期である3月〜5月にかけてが一番水位の変化が激しく、一雨ごとに徐々に水位が高くなっていっているのである。
なので単に『バックウォーター』と言っても、狙う日によってバックウォーター場所が全然変わってくる。なんならその年の降水量によっても変わってくる。
だけど自分の中で何となく良さそうな水位というのがある。それが4月、岩瀬橋に下あたりにきている時がおすすめ。(というかその時に釣ったので(笑))
というのも岩瀬橋下はちょうど川が蛇行する位置にあり、またここは他の場所より深くなっているので魚が溜まりやすいからである。タイミングよく来れた場合は是非狙ってみて欲しい。
他の場所では...
庄川漁協のHPを見ると、釣果情報があり釣れた場所も掲載されている。
それを見る限り、『キャンプ場下』『荘川桜下』はよく見る場所だ。
共に駐車場からのアクセスが良いため、人がよく入り釣果がよく上がるのだと思う。
しかし繰り返しになるが基本的に御母衣のサクラマスは、どこでも可能性はあるものだと思う。どこでやるかより、いかにモチベーション高く投げ続けられるか。
これ大事。
おすすめルアー
自分は基本的に上記二つを使っている。
チヌーク 14g
まず大事なのは重さ。
これは14gがベストだと個人的に思う。
というのもチヌークは14gの大きさを基準に、重さは増えていっても大きさは変わらずに厚さが増していくだけ。厚さが増すとその分動きが硬くなる。
流れのないダム湖だと一番薄い14gのチヌークが一番キレのある動きをして反応がいいように感じた。
色は何でもいいが、シルバー系とゴールド系はそれぞれ一つはあった方が安心できる。
狙い方
基本的にただ巻き。
変なトゥイッチなどは入れない。
狙い方は着水後5秒カウントして巻き始めるパターンとボトムまで落とすパターンと、。
水深が浅い所だとボトムまで落として狙い、深い場所だと5秒カウントとボトムまでの2通りの狙い方がいいように思う。
「5秒カウントって深い場所でそんな浅い場所で喰ってくるんかいな。」と不安になるかも知れないけど、大丈夫!喰ってくる!笑”
アクション自体ただ巻きと単純だけれど、この巻きスピードが重要。
特にHGリールを使っている人は早く巻きすぎてしまうと思うので(自分がそうだった)、気持ち遅めに巻いた方が良いと思う。(スプーンがしっかりとヒラ打っているのが伝わる巻きスピード)
Dコンタクト
言わずと知れた渓流名作ミノー。
ダム湖でもその実力は如何なく発揮されるようで、やはりよく釣れる。
サイズは63mmと72mmがおすすめ。
動かし方は、トゥイッチを織り交ぜながらのただ巻き。
狙い方はスプーンと一緒で、着水後5秒カウントしてからの巻き始めとボトムまで落とす狙い方の2通り。
イメージとしては、
ボトム着底後トゥイッチ2〜3回入れて跳ね上げさせてルアーをアピールする。そのままただ巻きしてトゥイッチで反応した個体を喰わせる感じ。(またただ巻き中もリール5回転にぐらいでトゥイッチを2〜3回入れる)
ポイントとしては、トゥイッチを入れた後ほんの少しだけテンションフォールを入れる。(1秒ないぐらい)
それで喰わせの間を作る。かつDコンタクトはテンションフォールにすることで、シミーフォールというゆらゆらフォールを実現する。
これがトラウトにスイッチを入れるのである。
サクラマスが狙える時期は?
3月〜5月がベストシーズン
その中でも4月が最盛期だと思う。
解禁月の3月
荘川はまだかなり寒い。夜の気温は当たり前に氷点下を下回り、朝マズメなんて狙おうものならガイドが凍る寒さである。いくら冷水が好きなトラウトと言っても、水が冷たすぎると活性は上がらない。
それでも3月も後半になるにつれて徐々に気温が高くなり、水温も高くなる。そうなれば活性も上がり釣れやすくなる。なので3月は朝狙うのではなく、水温が上がる日中〜夕方狙うのがオススメである。
ベストシーズンの4月
4月にもなるとほとんどのトラウトは冬の低活性期から脱し、頻繁に餌を追うようになる。
気温は0度を下回らない日も増えてきて、朝から狙うことができる。かと言って日中も上がりすぎることはないので、4月は朝〜夕まで、一日チャンスがある。時間がある限り竿を振った方がいい。
まだまだ狙える5月
正直にいうと自分は5月に御母衣ダムで釣りをしたことがない。なぜなら渓流が忙しいから(笑)しかし釣果情報を見ると、5月もかなり頻度で釣果が上がっている。それも良いサイズのものが。
ただイメージにはなるが、5月にもなると暑い日は半袖でもいける程の気温になり、太陽光も強くなる。そうなると日中に狙うのは難しいように思う。なので狙うなら朝・夕のマズメに限定するのが良いように思う。その代わり渓流の方が最盛期なので、それこそ日中は庄川で渓流釣りをして、朝・夕のマズメは御母衣ダムでサクラマスを狙うと1日を無駄なく過ごすことができる。
御母衣ダムで釣れる魚
シラメ
一番よく釣れるのは『シラメ』
シラメとは銀毛した小さいヤマメのこと。これが30cm以上だと呼び方がサクラマスに変わる(35cmだったかもしれない)。
この30cm未満のシラメサイズがよく釣れる。どうやら群れで移動しているらしく、一匹釣れるとその後何匹か釣れる。
食べても脂は乗ってなく、正直あんまり美味しくない。
イワナ
庄川流域はイワナの楽園と言って良いほどにイワナの魚影が濃い。そんな川が注ぎ込んでいる御母衣ダムは当然イワナが狙え、またサイズも期待できる。
30cmオーバーのイワナはそれほど珍しくなく、40cmオーバーもたまに出る。50cmオーバーも全然いる。
食味は自分が食べた個体は脂乗りは良かったが、ほんの少し川魚臭さがあった。食べる分には川で釣れるイワナの方が上なのかもしれない。
ウグイ
4月以降暖かくなってくると出てくるのがこの魚。
口が小さいので針がかりしずらく、「アタリはあるけど乗らない」といった反応の時は大体こいつ。
それでも反応が少ないダム湖での釣りで賑わいをもたらせてくれているので、嫌いになれない。
この子が釣れるからといってトラウトが逃げるわけではないので、構わず釣り続けよう。
ヘラブナ
ボトムをネチネチ狙っていたら釣れた魚。
御母衣ダムではヘラブナを専門で狙う人が訪れるぐらいにはヘラブナがいるらしい。
確かに素人目から見ても、立派な魚体であった。
最初の1匹を釣るために
偉そうにツラツラと書かせていただいたが、正直自分は『サクラマス』と胸を張って呼べるサイズのものをまだ1匹しか釣っていない。
しかし自分の中でパターンはある程度分かっていて、あとは通い込みと運次第だと思っている。
御母衣ダムのサクラマス釣りは、海の青物を狙う以上に回遊による運によるところが大きいように思う。
サクラマスが回遊してきたタイミングでしっかりとしたアクションでルアーを投げているかどうか。
一日一回あるかないかのそのタイミングを逃さないこと。
海釣りみたく潮の変化があるわけでもなく、変化の少ないダムに向かってひたすらルアーを投げ続ける。
1日同じポイントでやり続けていたら飽きるので、たまにポイントを変えながら。
ちょくちょくシラメやウグイなんかが遊んでくれる。
そしてたまにそこそこのサイズが釣れて喜ぶ。
万人受けする釣りではないと思うけど、自分はこの釣りが好きだ。
通える限りは通おうと思っている。
*御母衣ダムで初めてサクラマスを釣った時の動画です。
*4月のベストシーズン、この頃ちょうど富山湾でもホタルイカ掬いのベストシーズンでもある。距離も近いの合わせて行くととても楽しい旅になる。そんな夢を実現させて時の記事。